ウッドピタの地震防災コラム

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耐震補強2017年8月31日

あなたの家は大丈夫?木造住宅の地震対策!
おさえておきたい4つの耐震補強ポイント

こんにちは。
相変わらず大きな地震が日本全国で頻発しています。
6月には豊後水道と長野県南部で、7月には鹿児島湾で震度5強の地震が発生しました。
地震以外にも各地で豪雨被害が出るなど、自然災害の恐ろしさを改めて感じる昨今です。
いつ何時起こるか分からない災害。身の回りの備えが急務ですね。
そこで今回のテーマは家の耐震補強について。
木造住宅の耐震診断については、以前このコラムでも紹介しました。


耐震診断から始めよう、木造住宅の耐震補強。
耐震診断で、木造住宅の耐震性を数値化する!

耐震診断の結果を踏まえ、具体的にどこをどう補強していけばいいのか、
大切なポイント「」、「接合部」、「基礎」、「屋根」について確認していきたいと思います。




目次:

↓ ポイント①「壁」の強さとバランスが耐震補強の要!

↓ ポイント②「接合部」は金物で補強し、引き抜け防止を!

↓ ポイント③「基礎」が家を支える!ひび割れは大丈夫?

↓ ポイント④「屋根材」選び。瓦屋根は地震に弱いのか?

↓ あなたの家は大丈夫?木造住宅の地震対策!
 おさえておきたい4つの耐震補強ポイント・まとめ




ポイント①壁の「強さ」と「バランス」が耐震補強の要!



耐震補強の要といえばやはり壁の補強です。ここで重要となるのが、
壁の「強さ」と「バランス」。
まず強さを確保するには、壁に筋交い構造用合板を入れて補強します。
こうして出来た地震に抵抗できる壁が、耐力壁です。
新耐震基準でも必要な耐力壁の量「壁量」を細かく規定している通り、
壁の強さは木造住宅の耐震補強において重要な要素であると言えます。




筋交い・構造用合板の役割
筋交い・構造用合板の役割


筋交い・構造用合板の役割


具体的に平面図で補強箇所を見てみましょう。
今回は構造用合板で補強し耐力壁を増やす方法で計画しました。
下記の平面図内の青い部分が構造用合板で補強した箇所です。X方向に6箇所、Y方向に6箇所追加しています。
X方向とY方向の評点が上がり、耐震強度が改善されました。

補強計画図


しかし、耐力壁をただ増やしていけばいいというわけではありません。
次はバランスについてです。
建物には重心(建物の重さの中心)剛心(建物が持っている強さの中心)という2つの中心点があります。
重心と剛心が離れていると建物のバランスが悪くなり、偏心と呼ばれる偏りが生じます。
偏心が発生している家は地震の際、ねじれるように倒壊してしまう恐れがあります。
偏心を防ぐためには、耐力壁を家の外周部に寄せて東西南北にバランスよく配置するように補強します。

補強計画図


耐力壁をバランスよく増やす耐震補強により、建物の剛心が重心に近づき偏心が改善されました。
剛心が重心の周辺にある薄緑色の範囲(弾力半径)内にあると、バランスが整っていると判断できます。

どこにどれだけ耐力壁を作ればいいかは、補強計算によって分かります。
補強計算を参考にしながら補強計画を立て、
足らない壁量を必要なところに必要な分だけ増やしていきましょう。




ポイント②「接合部」は金物で補強し、引き抜け防止を!



木造住宅は、柱・梁・筋交いが基礎や壁としっかり組み合わさることで
地震に耐える構造となっています。
しかし大きな揺れなどによってその接合部が外れてしまうと、
そこからダメージが加わり、建物の大破・倒壊につながることとなります。
実際に阪神淡路大震災でも、柱が基礎から抜けて倒壊する家が目立ちました。
接合部が釘止め程度で済まされている箇所は、金具で固定するなどして補強しましょう。


「接合部」は金物で補強



ポイント③「基礎」が家を支える!ひび割れは大丈夫?



基礎は文字通り、家全体を支える大事な基盤です。大掛かりな地盤の補強よりは
処置が簡単なので、耐震面で不備があれば直ちに補強に取りかかりましょう。
まず、老朽化により基礎にひび割れが見られる場合は、
樹脂を注入するなどして補強します。
ただし、ひび割れの補強をするだけでは、その基礎がもともと有していた耐震性能を取り戻すだけです。
最初から鉄筋がないような耐震性の低い基礎は、鉄筋コンクリート基礎を増設して強度を高めます。
注意すべきは家によって基礎の形式が異なり、それによって効果的な補強方法も異なるということ。
具体的にどのような補強を行うのか、専門家の正しい判断を仰ぐのが確実です。




ポイント④「屋根材」選び。瓦屋根は地震に弱いのか?



最後は屋根の補強です。
一般的に、屋根の重い家ほど地震時に大きな負担がかかり、
耐震性の低い家屋では倒壊の危険性がいっそう高まると言われています。
つまり屋根の耐震補強で重要なのは、屋根材をより軽いものに葺き替えること。
例えば、重い土葺きの瓦屋根を軽いスレートガルバリウム鋼板に変更すれば
屋根全体が軽量化され、建物にかかる負担を低減できるというわけです。
ただし、瓦屋根は良くないと一概に言い切ることもできません。
瓦屋根には断熱性や耐久性、遮音性などに優れるという特性があり、
近頃では、他の屋根材にも引けをとらないほど軽量なタイプの瓦も出てきています。
経年劣化の状態とコストを見ながら、葺き替えを行うかどうか判断しましょう。



「屋根材」選び Before after



あなたの家は大丈夫?木造住宅の地震対策!
おさえておきたい4つの耐震補強ポイント・まとめ



以上、説明してきました4つのポイント「」、「接合部」、「基礎」、「屋根」が
耐震補強工事を進める時に重要となる箇所です。
せっかく意を決して耐震診断を受けてみても、その後の補強を行わなければ意味がありません。
費用などを検討しながら、少しずつでもいいので補強を進めていってください。
私たちウッドピタは、木造住宅向け外付け耐震工法「ウッドピタ」をご提供しています。
室内作業をほとんど行わない外付け工法によって普段通りの生活を送りながら、
震補強の要と説明しました壁の補強を進めることができます。
少しでも興味を持っていただけましたら、まずはお見積りから。
フリーダイヤルからのお問い合わせも承っておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
みなさまからのご相談をお待ちしております。